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デジタルマップ活用の業界別事例

Mapbox Japanでは、業界別デジタルマップの活用方法やデジタルマップ導入による効果について紹介した資料をご用意しております。無料でダウンロードいただけますので、ぜひMapboxのビジネス活用のご参考にご利用ください。

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コーエーテクモゲームス

日本地図との親和性を生かしてアプリゲームに「出陣」

株式会社コーエーテクモゲームス様はゲーム開発会社である、コーエーとテクモが2010年4月に合併して誕生。家庭用ゲーム向けソフトや、スマートフォン用のアプリゲームという2つの事業を主軸に展開しています。同社はスマートフォン用アプリの戦国位置情報ゲーム『信長の野望 出陣』でMapboxの地図を採用。取り入れた経緯や実際に運用しての感想を『信長の野望 出陣』開発プロデューサーの菊地啓介さんとテクニカルディレクターの磯村勝吾さんに伺いました。 

サービス紹介|アプリ市場での成功目指しチャレンジ

当社には7つのブランド(開発部署)があり、「信長の野望」「三国志」など歴史ゲームを得意とするシブサワ・コウブランドや、「無双シリーズ」を手掛けるω-Forceブランド、「仁王」などのアクションゲームを世界に展開するTeam NINJAブランドなど、各ブランドがそれぞれ特色のあるゲームを作っています。

『信長の野望 出陣』を作っているmidasブランドは、アプリゲームの開発に注力する開発部署です。アプリ市場は飽和状態で、新しいゲームが参入するには難易度は高いですが、当社が目標に掲げている「世界No.1のデジタルエンタテインメントカンパニー」の実現のために、新たな挑戦やアプリ市場での成功が必要で、それに向けて発足したブランドになります。

位置情報ゲームに採用した「信長の野望」は日本を舞台にした歴史ゲームで、プレーヤーは各地域の大名と戦いながら領地を広げていくゲーム。「実際の日本地図との親和性があるのでは」という話は以前からあり、位置情報ゲーム市場の大きさからmidasブランドでの制作を決定。約6年前から構想がはじまり、2020年ごろから企画が動き出しました。

導入の経緯・導入前の課題|すべての要素をイチから検討

位置情報ゲームで遊んでいるお客さんに、我々の親和性の高いIP(Intellectual Property、ゲーム業界において版権のことを指す)を使って「刺さる」コンテンツを提供したい。そんな思いの中で、企画や技術の試行錯誤が続きました。ゲームで歩くことで何の体験をして、どう遊んでもらうか、地図を使って実際の場所に行った時にゲームとどうリンクさせるかがカギになります。

『信長の野望 出陣』ゲーム画面

このゲームは何丁目という単位で領地を拡大していくことがメインの遊びです。ある土地をプレーヤーが訪ねて拠点を発見し、そこにいる武将と戦って勝つことで領地を広げていきます。

また、ゲーム内と実際の地図をリンクさせるために、駅や公園のある場所に城を置いたり、実際にお店があるところには商家を置いたり、ゲーム中のどこに何を置くか議論を重ね手探りで検討を進めました。また、『信長の野望 出陣』ではリアルな地図を戦国風に表現したかったので、北海道から沖縄まで道路や建物をどう表現するのか含め、すべての要素をイチから考えていく状態でした。

開発プロデューサー 菊地啓介 氏

求めていたPOI

今回、地図システムについては、ゲームデザインを実現するために必要な機能、特にPOI(Pointof Interest、地図上の特定のポイント)がある事、仕様変更に耐えうる柔軟性を持ち合わせていた事、さらに価格面からMapboxを採用しました。

このゲームをつくっていく上で、地図データから開発チーム内で「スポット」と呼ぶ、人が実際に行くことのできる緯度・経度の座標の候補を取る必要がありました。その中から敵を出現させる場所、商人を置く場所などをそれぞれ選定してゲームのルールに合わせて置いていきますが、その際にPOIのシステムは不可欠で、Mapboxのマップシステムが適していました。

修正が当たり前の世界で対応は柔軟に

柔軟性という点ではMapboxのスタッフの方には、私たち開発チームと随伴し、プロジェクトの一員のような立場で関わっていただきました。実際にゲームをプレイいただき、技術的なアドバイスだけでなく、より地図を活用できる方法など幅広い助言をいただいた点が印象に残っています。

Mapboxを採用してから、地図表現担当のプログラマーとプランナーがつき、試作版のゲームデザインを進める中で、こういう形でMapboxを入れていこうと標準の仕組みを作ります。ベースの地図情報をMapboxのシステムから取得し、当社側で加工して、表示するという一連の流れです。一例として、水の流れている場所を地図情報から取得して、ゲームの中では、川や池のように水として表現しました。そうして決めた地図表現の上にPOIから取得した情報を使い、ゲーム中のイベントの出現場所や城の設置場所などゲームの情報と地図の情報とを段階的に紐付けていきました。

ゲームの制作過程では急なルールの変更も発生します。サービスが軌道に乗るまで、毎週のように打ち合わせて相談に乗っていただきました。「このスポットをこういう風に変更してくれませんか」と依頼すれば、タイミングが合えば即時に適用していただいたケースもあります。ゲーム作りは幾度となく修正が行われながら完成していくのが当たり前の世界。そんな環境下でMapboxのスタッフの柔軟な対応が光りました。

テクニカルディレクター 磯村勝吾 氏

導入の効果|アプリ開発に集中し「安定したサービス」を実現

ゲームがサービスインし、マップシステムについては安定したサービスを提供できました。本作の開発にあたり、地図の仕組みをMapboxに任せたことで、我々はアプリケーション開発に集中できました。地図まで基盤のシステムから作るとなると、そこに対するメンテナンス、不具合があれば自分たちで解決しなくてはいけません。そこをMapboxに対応いただけたことで、ゲーム側に全力投球できました。

あとは人間の部分になりますが、Mapboxのスタッフが親身になってやってもらえたところで、自分たちの作品として関わってもらえた印象があります。様々な地図ゲーム、位置情報ゲームを経験されていることから、その知見を共有いただきました。その際には制作意欲を刺激される場面もあり、我々としてもチームの活力となっていたように感じます。 

今後について|「お出かけが楽しくなる」ゲームへ

今は新規に地図システムの機能を拡張するというより、現状の地図システムの基盤の上にコンテンツを展開して新たな遊び方や付加価値などを追加しています。目指すのは「お出かけするのが楽しくなる」ゲーム。例えば、(公益財団法人)日本城郭協会が選定した「日本100名城®」というものがあり、実際に江戸城跡を訪問するとお城をコレクションでき、加えて武将として徳川家康が手に入るといったコンテンツも用意しています。みなさんには「出陣」を持って、各地を訪れてほしいですね。

『信長の野望 出陣』ゲーム画面 ※ゲーム画面は開発中のものです

メッセージ

『信長の野望 出陣』はMapboxの地図システムやスタッフのみなさんとの組み合わせが良く、一つ一つの課題をチームとしてクリアすることができました。他社のみなさまが検討されているプロジェクトの目的に、機能面や人間面が合うかどうかを、事前に見極めることが重要だと思います。何を実現したいかによって合う地図システムがあるかと思います。Mapboxの方々には、採用前にも親身に相談に乗っていただいたり、技術テストにご協力いただけたので、積極的に相談してみると良いかもしれません。

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