近年のプロモーションキャンペーンは、Webやスマートフォンのアプリを使って参加するものが増えてきています。地図上に周辺スポットの情報などをマッピングさせ、ユーザーに臨場感のある体験を提供できるのが一因だと言えるでしょう。
株式会社 World Wide System様は、予約システムや各種キャンペーンの支援システムを開発・提供しているシステム開発会社です。岡山、東京、大阪に加えて、ベトナムにも開発拠点を持っています。
World Wide System様が、自社のキャンペーン支援システムと連携可能な地図サービスを開発するにあたり、弊社Mapboxが提供する地図情報の開発プラットフォームを導入していただきました。本記事では導入にあたっての経緯と決め手についてご紹介していきます。
地図機能を用いたキャンペーン
World Wide System様は、SNSのハッシュタグを使ったキャンペーンや写真・動画の投稿コンテストなど、Webを活用した企業のプロモーション支援を幅広く手がけています。
プロモーションにおいて重要なのは「目新しさ」です。企業は定期的に新しいキャンペーンを開催し、効果を比較検証するのが一般的といいます。
その中でお客様から「スタンプラリーの画面上に地図を表示したい」とのご要望を受けたことが、自社で地図サービスを開発するきっかけになったそうです。
最優先は地図の精度
World Wide System様が地図サービスの開発プラットフォームを探すうえで最重視したのは、地図の精度でした。導入前には公園で3社の地図をズームインし、細かい点がどこまで正確に再現されているかを検証されたそうです。検証の結果、もっとも精度が高いゼンリン社製の地図を使用していることが決め手となり、Mapboxをお選びいただきました。
また、日本語以外に、英語でもAPIのリファレンスが書かれていたのも決断の後押しになったそうです。海外にも開発拠点を持つWorld Wide System様にとっては、英語をベースに開発できることはメリットでした。こうした経緯を踏まえ、同社の地図サービス「SmartMap Pro」の開発にあたって、Maps Loads for WebとDirecitons API、Temporary Geocoding APIを導入していただきました。
サービスの幅が拡大
SmartMap Proは、お客様自身が用途に合わせて地図をカスタマイズできるサービスです。作成した地図を他のアプリやサービスから読み込むだけで、複雑な工程を踏まずに地図機能を搭載できます。
例えば、同社の提供する「SmartStamprally(スマートスタンプラリー)」とSmartMap Proを連携すれば、スタンプラリーのページ上に周辺の観光情報などを表示することが可能です。標準機能はデモ画面をご覧ください。
※Ver2.8へアップデートされ、デザインの刷新と検索機能、運用管理機能が充実します。
この機能が追加されたことによって、それまでは難しかった広域でのスタンプラリーも開催できるようになりました。実際に今年2024年には、広島県内の周遊スポットを巡るデジタルスタンプラリーも実現されています。ユーザーが自宅や現在地からスタンプスポットまでの距離を、直感的に理解できるのが特徴です。
管理画面へのMapbox組み込みで簡単に地図を活用
SmartMap ProにはMapbox Studioが組み込まれており、管理画面から直接オリジナルの地図を作成できるようになっています。
こちらでは簡単な操作で地図のデザインを細かくカスタマイズできるほか、周辺の観光スポットなどを登録する機能も搭載。スポットをカテゴリー分けしたり表示/非表示を切り替えたりすることで、用途に応じた最適な地図を作成できます。
Mapbox Studioで地図上のラベル表示をコントロールできる点も気に入っています。スタンプラリーでは不要なラベルなどを隠したいケースがあるので、融通がきくのはありがたいです。地図があることによって、お客様に提供できるサービスの幅が広がったので、今後はAIによる提案と地図を連携させたサービスなども検討しています。
株式会社 World Wide System、事業開発部、大岩氏
導入効果と今後の展開
また、参加者毎にスタンプを取得したルートや時間、スタンプラリー達成率など、データの収集も次期バージョンで可能になるとのことでした。
事業開発部の大岩さんは今後、Mapbox Indoor v1やMapbox Optimization API、Mapbox Directions APIを活用して、商業施設内でのナビゲーションや回遊率を向上させる仕組みを実装していきたいと考えられているそうです。
本記事では、World Wide System様がMapboxのMaps Loads for WebとTemporary Geocoding APIを導入した背景や、導入によって得られた効果をご紹介いたしました。
World Wide System様が手がけられたスタンプラリーの様子は、以下に詳しくまとめられています。興味をお持ちの方は、ぜひ確認してみてください。
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