地図情報サービスの開発プラットフォームを提供するマップボックス・ジャパン合同会社は、モバイルアプリケーションにマップを埋め込むためのオープンソースライブラリ「Mapbox Mobile Maps SDK v10」のVersion 10を新たにリリースしたことをお知らせします。モバイルプラットフォームにおいても3Dマップが利用可能になり、読み込み時間やダウンロード時間が短縮されるなど、パフォーマンスも大幅に向上しました。
この度、モバイルアプリケーションに高度にカスタマイズされたマップを埋め込むためのオープンソースライブラリ「Mapbox Mobile Maps SDK v10」の正式版をリリースいたしました。iOSとAndroidのアプリケーションでマップを利用するすべてのユーザーにより快適なユーザー体験を提供することが可能になります。今回、正式版のリリースにあたり以下の主要なアーキテクチャが見直されています。
- レンダリングパイプライン最適化によるパフォーマンス向上
- 新しいオフライン機能でダウンロード時間を大幅に短縮
- 2Dから3Dマップへの完全移行
- 帯域使用量を最大18%削減
- KotlinとSwiftに対応、開発をより速く、直感的に
新バージョンでの変更点
・レンダリングパイプライン最適化によるパフォーマンス向上
読み込み時間をはじめ、マップ体験全体を通して、業界をリードする高パフォーマンスを実現しました。Mapboxのマップは、Androidでは0.5秒、iOSでは1秒で読み込むことができ、どちらのプラットフォームでも他社製品を圧倒しています。
パフォーマンスの向上により、バッテリーへの影響が軽減され、ユーザーのページ離脱率を下げる効果も期待できます。
・新しいオフライン機能でダウンロード時間を大幅に短縮
これまでのオフライン機能では、事前に地図データをダウンロードしておくことで、インターネットに接続されていない場所でもマップを閲覧することができました。この機能は強力な反面、ダウンロードに時間がかかります。 地図データをタイル単位でダウンロードすると、膨大な数のリクエストが発生し、ネットワークエラーの原因にもなりえます。新しいオフライン機能では、ベクタータイルのセットをより効率的な形式に統合した全く新しいアーキテクチャ採用により、ダウンロード時間を大幅に短縮することができます。
・2Dから3Dへの完全移行
モバイルプラットフォームにおいても3Dマップ(3D地形、Camera API*1、Sky API *2)が利用可能になりました。新しいカメラ機能により、強調したい地図の隅々までを、これまでにない方法でユーザーに見せることができます。
・帯域使用量を最大18%削減
デバイスのローカル上でのグリフレンダリングのサポートが追加されたことにより、日本語、韓国語、中国語のフォントを使用したスタイルを使用する際に、初回読み込み時の帯域使用量を最大18%削減することができます。
・KotlinとSwift対応、開発をより速く、直感的に
v10ではアプリケーション開発をより速く、より直感的に行えるように設計されており、AndroidではKotlin、iOSではSwiftを採用しています。
また、オブジェクトのライフサイクル処理を自動化することで、開発者が書くコードの量を減らし、潜在的なバグの原因を排除してます。
新たに追加された「observability API」 は、個々のタイルの読み込みや解析方法に至るまで、マップの動作を詳細に把握できます。マップの不安定性の原因を排除し、開発者がコードをデバッグする際により多くの情報を得ることができます。
本日の発表内容に関連したブログも公開しました。こちらより参照ください。
当報道資料は、2021年11月3日(現地時間)にMapbox Inc.が公開したブログの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
https://www.mapbox.com/blog/maps-sdk-v10 (英語)
注釈
(*1)Camera API : カメラとマップの表示を自在に制御するためのAPI
(*2)Sky API : 地理的な位置や時間帯に基づいて太陽の位置を地図上に表示するAPI 詳しくはこちらのブログもご覧ください。