*当報道資料は、2023年10月4日(現地時間)にMapbox Inc.が発表したプレスリリースの抄訳の一部をもとにしています。
位置情報プラットフォームを提供するMapboxは本日、カスタマイズされた音声アシスタントを作成できる新しい会話AIソリューション「MapGPT」の提供を開始することを発表しました。
同ソリューションは、Mapboxが提供している位置情報サービスと、ドライバーの場所、目的地、周囲の状況などリアルタイムで取得される情報を組み合わせることにより、従来の音声アシスタントよりも優れた理解力とレコメンド機能を実現します。また、自動車メーカーは、音声アシスタントに使用する大規模言語モデル(LLM)をはじめ、参照する情報ソースや実行させるアクション、音声、アバター、性格、ウェイクワードなどあらゆる要素をカスタマイズできます。
MapGPTを使用することで、ドライバーにより安全・快適かつインテリジェントでパーソナライズされた音声アシスタントを提供することが可能になります。
自動車において音声アシスタント利用が拡大しているにもかかわらず、その使い用途は限定的です。生成AIの進化スピードを考えると、ドライバーが意識してコマンドを発言する必要がある音声アシスタントは最先端とは言えません。
MapGPTは生成AIの利用を前提として構築されたAIアシスタントであり、これにMapboxのリアルタイムデータと位置情報サービスを組み合わせることで、自動車メーカーがより洗練された音声アシスタントを開発することを可能にします。また、ドライバー自身にくわえ車両の現在地・目的地などに関する詳細な情報を統合し、移動中のインテリジェンスを提供します。
Mapboxの位置情報サービスは、経路上の交通状況や店舗情報のみならず、レストラン予約や天気予報などのサードパーティーサービスと連携しています。
■IBMグループ・The Weather Company CTO Wendy Frazier氏のコメント
「自動車における音声インターフェースの活用は、安全性と利便性を大幅に向上させることが期待されています。天候が運転に大きな影響を及ぼすことを考えると、直感的で知的なインターフェースを介して信頼性の高い天気情報をドライバーに提供できることで、天気情報の活用が拡大していけることを嬉しく思います。」
また、日本で最も人気のある決済アプリであるPayPayのようなパートナーとの統合も世界中に広がっており、ドライバーは車内から買い物をしたり、サービスの支払いを済ませることが可能になります。
■PayPay株式会社CEO 中山 一郎氏のコメント
「車載音声インターフェースは、多くの人々の利便性を向上させる大きな可能性を秘めています。MapGPTでMapboxと提携することにより、ドライバーに適切なタイミングで、決済や保険などの重要なサービスを提供できるようになることに、大きな期待を寄せています。」
さらに、自動車メーカーは、MapGPTの名前、性格、アニメーションアバター、音声を自由にカスタマイズすることができます。さらに車両の情報やEV充電ステーションなど独自のデータをMapGTPと連携することで、これまでにないUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供することが可能になります。
■Mapbox Inc. CEO Peter Sirotaのコメント
「AIの力を活用してドライバーのニーズや期待に応えていきたいと思っています。MapGPTは、AIとの自然な会話を通じて交通安全と移動の楽しさを実現できる最先端の技術です。Mapboxはこれまで、自動車メーカーが提供するナビゲーションをあらゆる角度からカスタマイズし、ドライバーへ革新的なナビゲーションを提供することを実現してきました。
MapGPTも例外ではありません。今後、自動車メーカーのAIアシスタント開発において、プライバシーや安全性はもちろん、スタイルやアクションなど、全てをコントロールすることを可能にします。」
インターネット接続が可能な状況下で、MapGPTはOpenAIの「GPT-3.5」および「GPT-4」の大規模言語モデル(LLM)を使用し、オフライン時にはMapboxが提供している小型化されたLLMを使用します。これにより、車両がインターネットを接続できない状況でもMapboxのデータを使うことで、ドライバーは自宅までのナビゲーションやEV充電ステーションの検索、車両のユーザーマニュアルへアクセスすることが可能です。
MapGPTは、目的地の検索はもちろんのこと、ナビゲーションシステムの制御や音楽の再生、レストラン予約など、複数のアクションライブラリが標準モデルとして搭載されています。これにくわえて、エアコンの温度設定など、車両側のシステムを制御したり、EVの充電ステーションや定期点検のWeb予約など、新しいアクションを構築できます。
MapGPTの詳細については、こちらをご覧ください。