Mapbox Standardスタイルは、ユーザーによる地図利用の利便性向上に努めています。その方法の一つとして、精密な3Dランドマークがあり、これによって現実世界と地図の方位や位置合わせが容易になります。このスタイルは現在、80以上の都市でカスタムデザインされたモデルがあり、各都市に45〜50のランドマークがあります。先日、アムステルダム、ベルリン、バーミンガム、ケルン、グラスゴー、ハンブルグ、マンチェスターのランドマークが追加されました。
本ブログを通し、Mapboxがどのようにランドマークを選定し、デザインしているのか、またどのように都市を選定し、計画を立てているのかについて、より深く知っていただきたいと考えています。
ランドマークの選定
Mapboxの3Dモデルには、有名な観光名所や駅、スタジアム、カンファレンスホール、著名なロゴなどの重要な要素が含まれています。
さらに、密集度と視覚的な魅力との絶妙なバランスを保ちながら、都市のスカイラインを形成する際の最も重要な建物や高い建物を検討しています。
Mapboxの目標は、視覚的に美しく、Zoomレベル14-16でのナビゲーションとしても実用的な都市景観を作り出すことです。これらを達成するために、各都市の歴史的特徴や都市計画の特徴を考慮しながら、3Dランドマークを首都圏全域に綿密に配置しています。Mapboxは通常、モノセントリック・アプローチあるいはポリセントリック・アプローチを採用しています。モノセントリック・アプローチは、歴史的中心部が密集し、それ以外の場所にランドマークが点在する都市に適しています。ポリセントリック・アプローチは、繁華街や商業地区、歓楽街など、さまざまな場所にランドマークが集中しているような都市に適しています。しかし都市によっては、独自のアプローチが必要となるケースもあります。例えば、ラスベガスの場合、中心部に長いホテル通りがあるため、それに即したアプローチが必要となります。
3Dランドマークの特徴
3DランドマークをデザインするMapboxのアプローチは、シンボリック・リアリズムに基づいています。アイコンやラベル、カスタムロケーションデータの邪魔にならないようデザインされています。
各デザイナーが作成したカスタムモデルには、屋根、窓、壁、エントランス、さらには屋根上のヘリポートまで含まれています。静的なロゴは、該当する会場、スタジアム、本部などに追加されます。
エントランスは強調表示され、遠くのズームからでも認識しやすいため、効率的な来場を可能にします。
我々は、遠くからでもランドマークとして認識されるよう、建物のデザインの細部や主要な建築的特徴を捉えることに努めています。建物の外形だけでなく、オブジェなどの周辺要素もデザインします。また、表面の特徴的な模様にも注力しています。
加えて、マップの臨場感を高めるために、3Dランドマークは4つの設定された照明プリセット(昼、夜、夕暮れ、夜明け)に正確に対応します。影や入り口の明かりが変化することで、ユーザーはマップに没入でき、より一層リアリティを感じることができます。
▲バービカンは、夜明け、昼、夕暮れ、夜の光の変化に反応します。バービカンをinteractive mapでご覧ください。
ランドマークをグローバルにカバー
2024年2月現在、Mapbox Standardは世界80都市以上でカスタムデザインのランドマークを提供しています。北米は38都市、ヨーロッパは30都市。日本、ブラジル、オーストラリア、シンガポールもカバーしている。
▲ランドマークをグローバルにカバー
2024年には、NAFTA、ヨーロッパ、日本、オセアニア地域のすべての主要都市と、メルコスル、ASEAN、中東の主要都市でランドマークが利用できるようになることを目指しています。2025年半ばには、世界300都市をカバーする予定です。
Mapbox Standardを始めましょう
Mapbox Standard デモでは、既存の3Dランドマークや世界中の都市をカバーしたデモをご覧いただけます。
Mapbox Standardは現在 、弊社のMaps SDKの最新バージョンでご利用いただけます。これらの最新バージョンへの移行方法については、ウェブマップについては GL JS v3移行ガイド、iOSと Androidについては Mobile Maps SDKs v11移行ガイドをご覧ください。
Mapboxをご利用になりたい場合は、 Mapboxアカウントにサインアップし、上記の移行ガイドで最新バージョンに関する情報をご確認ください。
*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です。