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活用事例

マップメーカーによる気候変動への取り組み

~気候変動の予測、影響、要因、行動、削減に関するプロジェクトの紹介~

2021
11
11

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Mapboxは、事業全体を通して、そしてナビゲーションや物流製品において気候変動対策に取り組んでいます。特に、ロケーションツールを利用して気候変動に対処する皆様をサポートしています。

この記事では、気候の予測と影響を視覚化し、気候変動の要因の説明や、排出量削減のための解決策を実行するために、マップを活用しているさまざまなパートナーの活動をご紹介します。

この記事をきっかけに、緊急に対応が求められている気候関連のマッピングが増えることを祈ります。もし皆様が気候変動問題に取り組んでいる場合、Mapboxは活動をサポートしますのでぜひお問い合わせください。

▲フィリピン・マニラのハザードリスクマップ(Project NOAHより)

CO2排出量の増加と気温の上昇のグラフは、もうお馴染みですが、気候変動が地元にどのような影響を与えるかについて具体的に理解している人は少ないのではないでしょうか。科学者たちは洗練されたモデルを開発していますが、データ量が非常に多く、一般向けのマップではありません。

いくつかのマップメーカーは、気候変動のデータをより身近なものに感じてもらうための開発を進めています。Probable Futuresは、世界のどこに住んでいても、一人一人にあった方法で、予測される気候変動の影響を説明します。FloodFactorは、気候と洪水のモデルを用いて、米国のあらゆる建物のリスクを評価します。また、Project NOAHも同様に、フィリピンの洪水や高潮の危険性を分析し、情報を提供しています。独立系の開発者であるセバスチャン・マイヤー氏とファビアン・ディンクレイジ氏は、人気の高いオープンソースの気候変動リスクマップをドイツ向けにローカライズして作成しました。

▲将来のパリの気候は地中海と同じになる(by Plus2c)

また、データは深いストーリーの中で生きてきます。Plus2cは、任意の場所の将来の気候と、現在その気候が存在する別の場所を照合することで、非常にクリエイティブな方法で気候変動を具体化しています。Kontinentalistチームは、急速に温暖化しているチベット高原が、何十億人もの水と地域の安全を脅かしていることなど、アジアにおける気候の影響について、インタラクティブなストーリーを制作しています。LEO Networkでは、北極圏や世界各地の環境変化に関する観測情報やストーリーを提供しています。

▲アルゼンチン産大豆のサプライチェーン(by trase)

気候変動は、主に化石燃料の使用、森林伐採、集約農業によって引き起こされます。これらは、グローバルな経済のために材料を調達し、輸送することが原因で発生しており、気候変動対策には、こうした大規模なサプライチェーンを理解することが必要不可欠です。

生産と貿易に関するデータが入手可能になったことで、商品の流れとその影響に関する深い洞察が得られるようになりました。Global Metabolism Initiativeは、商品の生産と生産地が直面する環境への影響の詳細を報告し、traseは国家間でどれだけの商品が移動するかを正確に可視化します。

これらのデータを集めるのは簡単ではありませんが、空間データやリモートセンシングが役立ちます。Palmoil.ioでは、世界中のパーム油工場の登録に加えて、衛星データを使い、企業の報告書のPDFを分析することで、これまで知られていなかった工場の場所を発見しました。オーストラリアでは、Climate Councilが国中の州政府から石油探査許可証を探し出し、集約しています。

▲マレーシアの製油所につながるパーム油工場 (by Palmoil.io)

近年、政府や民間企業のリーダーは、気候変動への関心を高めざるを得なくなっています。マップは、関心のある市民を政治的プロセスに参加させるために重要な役割を果たします。

▲Azaveaが発表した米国政治における「最もホットな場所」50選

Azaveaの「50 Hottest Places」は、気候モデルのデータ(Probable FuturesがMapboxタイルセットとして提供している)と政府のデータをリンクさせ、市民が選挙で選んだ議員に説明責任を取らせるのに役立てています。Fossil Free Futureは、マップを使って化石燃料への資金提供の中止を求める抗議活動を行っています。フランスでは、Greenpeaceの「L'Affaire du Siecle」キャンペーンにより、市民による署名活動や、気候変動に関する生活の体験談をマップ上に公開するなど、法的措置の推進に貢献しています。

▲CO2 mobilityによる各交通手段の二酸化炭素インパクト

排出量を削減するための解決策は、産業、農業、政府、個人の間で、さまざまな形をとる必要があります。Flexportでは、配送ツールに排出量の計算機能を搭載し、配送業界の大きな排出量の削減に貢献しています。Amazonは、2040年までに排出量をネットゼロにするというコミットメントを達成するために、世界中の再生可能エネルギープロジェクトの詳細をマップ上で共有しています。

また、個人レベルでは、CO2 Mobilityが、持続可能な交通手段を選択することで、より少ない排出量でどこまで遠くまで行けるかを分析しています。

林業もまた、CO2削減の重要な部分を占めています。NCXとexplore.landは、精密なマップを使って、森林再生や炭素森林プロジェクトの気候変動へのメリットを分析・説明しています。また、Ecosiaは、オンライン検索やマップ検索の活動を、広告収入を利用して木を植えるという解決策に変えています。

データとマップは気候変動対策に大きく貢献します。今後も私たちがどのように社会に貢献できるのか、アイデアがある人はぜひMapboxにお知らせください!

*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です。


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