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活用事例

クリエイティブな地図で解決する海洋プラスチックごみ問題 - 世界海洋デーを記念して | Mapbox Community

2021
06
23

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オランダのNPOThe Ocean Cleanupは、海のプラスチックを除去することを使命としています。The Ocean Cleanupの目標は、既存の海に浮遊しているプラスチックを除去することと、そもそもプラスチックが海に入るのを防ぐことです。本記事では今月6月8日の世界海洋デーを記念し、The Ocean Cleanupが作成した4つの強力なマップを通して、海洋プラスチックごみ問題における課題とその解決策について探っていきます。

The Ocean Cleanup調査部部長 ローラン・ルブルトン氏「海洋プラスチックごみ問題は、そのメカニズム、発生分布、規模が複雑で世界的な問題です。The Ocean Cleanupは、私たちの研究や取り組みを可視化するために、Mapboxを利用したインタラクティブなマップを使用しています。このマップは、一般の人々への情報や知識の普及に大きく貢献しています。」
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▲ 2018年10月、太平洋ゴミベルトに設置されたThe Ocean Cleanup初のプラスチック除去システム

マップ01:海洋プラスチックごみ問題を引き起こしている河川の可視化

海洋プラスチック汚染の80%は、世界中のおよそ1,000の河川から発生しています。The Ocean Cleanupは、広範囲でのデータ収集と河川調査に基づいて、プラスチック汚染の原因となっている河口を特定するためのグローバルな河川モデルを開発しました。その結果を可視化したマップ「River Sources」では、汚染された河川の問題は推定よりも大きかったものの、それらは特定可能であり何かしらの対処ができることを示しています。例えば、汚染度の高い河川を優先的に調査することで、河川の清掃や廃棄物管理の効果を最大限に高めることができます。The Ocean Cleanupがどのようにして汚染源の河川をモデル化し、マッピングしたのか、詳しくは記事メイキングビデオをご覧ください。

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▲ The Ocean Cleanupが公開している汚染源マップ


マップ02:プラスチック汚染の代償

プラスチック汚染には高いコストがかかります。昨年1年間だけでも、沿岸国87カ国で推定190億ドルのコストがかかっています。The Ocean Cleanupは、Deloitte社と共同で、海洋プラスチックごみ問題が3つの主要産業、①漁業・養殖業、②観光業、③政府機関における世界経済への影響を計算しました。2つ目のマップ「Price Tag of Plastic Pollution」は、この世界初の分析から得られた結果を可視化したものです。

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▲ プラスチック汚染に対するコストを計算


マップ03:ゴミを追跡する

先日公開されたマップ「Plastic Tracker」は、世界の海洋プラスチックごみ問題を、世界のあらゆる場所にいる個人に結びつけます。このマップでは、浮力のあるプラスチックが環境中に放出された瞬間から、海に到達するまでの経路を示しています。各経路は、海流や、汚染源となっている河川、内陸部における河川の流れの方向、海岸に到達する確率などのデータから、ラグランジュ型分散モデルを用いてモデル化されています。

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▲ 1つのプラスチックの20年間の軌跡を追跡する


マップ04:市民科学

The Ocean Cleanupは、「市民科学者」の世界的なネットワークに支えられています。市民科学者とは、プラスチック廃棄物の観察結果を報告する個人のことで、研究者がプラスチック汚染について理解を深め、The Ocean Cleanupがごみ除去の戦略を改善することに貢献しています。「Citizen Science」というマップは、「River Plastic Survey」と「Ocean Plastic Survey」というアプリで収集されたデータを集約し、可視化したものです。報告数が増えても、アイコンがクラスター化されているため、見やすく操作しやすいマップになっています。

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▲ 世界中の市民科学データを可視化


これらのマップの裏側では・・・

The Ocean Cleanupは、調査結果を多様な人に伝え、活動の認知度を高める方法を改善するために、Mapboxを使ったマップの構築を開始しました。Mapbox Studioを使ったカスタムマップのスタイリングと、Mapbox GL JSや外部データソースを使った柔軟な構築の組み合わせにより、The Ocean Cleanupはサイト全体で一貫したデザインを持ち、またパフォーマンスが高く、機能豊富なマップを構築することができました。

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▲ 実験室で海洋プラスチックごみのサンプルを処理するThe Ocean Cleanupの調査チーム

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▲ The Ocean Cleanupのスタッフと地元の調査パートナーが行ったマレーシアにおける河川プラスチック調査

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▲ デスクリサーチを行うThe Ocean Cleanupのリサーチ責任者ローラン・レブレトン氏


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▲ The Ocean Cleanupの市民科学クラウドソーシングアプリ

*写真提供:The Ocean Cleanup


より多くの海洋に関するマップを作るために

The Ocean CleanupのPlastic Trackerマップは、GeoJSONソースを徐々的に更新することでラインをアニメーション化するためのMapbox GL JSのサンプルコードからヒントを得たそうです。サム・ラーナー氏が作った素晴らしいRiver Runnerマップも同様に、3D地形のパスに沿ってカメラをアニメーション化するサンプルコードからインスピレーションを得ています。あなたもぜひ、他のサンプルコードをチェックして新たなデザインのアイデアを探してみてください。

▲ The Ocean CleanupのYoutubeより

▲ The Ocean CleanupのYoutubeより

The Ocean CleanupのRiver Sourcesマップで使用されているデータも新たなマップ作成のインスピレーションになるかもしれません。このデータは誰でもダウンロードできるので、新しく公開された水深データのタイルセットと組み合わせてみたり、ジョニー・ウォーカー氏が作成したプラスチック汚染データの可視化マップを参考にして新しい表現方法を探ったりしてみてください。

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海やその他の領域でポジティブインパクトを与えるためにロケーションツールを使用する場合、Mapboxコミュニティチームはあなたをサポートします。

*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です

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