この度Mapbox Studioにおいて、Mapbox Tiling Service(MTS)で作成されたタイルセットを管理するための強力なインターフェースがリリースされました。新しくリリースされたTileset Explorerを使うことで、タイルセットの情報を簡単に確認でき、本番デプロイ用に最適化されたデータを準備することができます。また、タイルセットのサイズ分布やレイヤーの情報、個々のフィーチャに関する情報を素早く確認することができます。
1. タイルサイズを確認する
マップタイルのサイズは、マップのパフォーマンスに大きく影響します。Tileset Explorerでは、マップタイルのサイズがレイヤーごと、もしくはズームレベルごとにグラフとして可視化されます。このグラフから、最も多くのデータが格納されているタイルセットを確認することで、マップのパフォーマンスをさらに最適化することができます。また、タイルサイズに関する情報から、マップのパフォーマンスに関する潜在的な問題を洗い出し、特定のレイヤーを最適化することで、MTSのレシピ構成における平均および最大のタイルサイズの縮小に活用することもできます。
2. タイルセットのプレビューとフィーチャの検証
Tileset Explorerでは、X-Rayマップで任意のカスタムタイルセットの見え方をプレビューし、データが期待通りにレンダリングされているかどうかを素早く確認することができます。また、ワンクリックでフィーチャごとの検証ができ、ジオメトリやそのフィーチャに関連するプロパティを閲覧することができます。
Varun Pemmaraju氏(Stravaシニア・ソフトウェア・エンジニア)「MTSのTileset Explorerを使うことで、私たちStravaの開発者はマップ上の個々のフィーチャを検証・確認することができます。Stravaには30以上のアクティビティタイプがあり、タイルサイズやスポーツタイプ間の分布を地理的に理解することは非常に重要です。MTSは、タイルに関する情報の可視化とサイズ分析をワンクリックで実現してくれます。」
3. レイヤーごとのプロパティと表示切り替え
Tileset Explorerでは、各レイヤーのリストビューと各レイヤーごとの詳細なプロパティが表示されます。各プロパティには、データタイプとそれに関連した値の詳細が表示されます。これらの情報から、マップのスタイリングの前に各データタイプが正しく処理されているか、また最終的に用意したいタイルセットのすべてのプロパティが存在するかを確認することができます。また、レイヤーの表示・非表示を切り替えることで、レイヤーごとに確認することが可能です。
▲ レイヤーごとのプロパティを確認することができる
4. ジョブヒストリー - ジョブのステータスとレシピの表示
データの追加によるタイルセットの更新や、レシピの設定変更が必要な場面はよくあります。ジョブヒストリーのページでは、ジョブのステータスやレシピ、アラートやエラー、および処理時間を含む、タイルセットのすべてのパブリッシュジョブの概要が表示されます。
これらの情報から、タイルセットの現在の状態を評価することができ、またバージョンを継続的に更新していくために有用な情報を得ることができます。レシピ構成がジョブごとにどのように変化したか、ジョブごとの処理時間がどのように減少したか、警告がタイルセットにどのような影響を与えたか、などを簡単に確認することができます。
James Keiger氏(PreK共同設立者兼CTO)「タイルセット作成の初期段階では、データが期待通りに表示されないことがよくありました。しかしTileset Explorerを活用することで、タイルセット内のデータを可視化し、結果を素早く確認することができます。また、ジョブヒストリーやアラートにより、データが最も密集している場所や最適化の余地がある場所を詳細に把握することができます。」
早速使ってみましょう!
Tileset Explorerは、MTSを使用して作成された全てのカスタムタイルセットで使用することができます。MTSをこれから使い始めたい方は、MTSのAPIドキュメントやレシピ例のライブラリ、そしてコマンドラインから直接タイルセットを作成するためのTilesets CLIからお試しください!