気象業界は、気象情報、予報、警報を提供するために、正確で最新のマッピングソリューションに大いに依存しています。正確で、使い勝手が良く、簡単にアクセスできる地図がなければ、競合他社に遅れをとってしまいます。
Mapboxは、トップクラスの品質の天候マッピングと高性能な開発者向けツールを用いて、気象業界が直面する最重要課題へのソリューションを提供しています。Mapbox Tiling ServiceやMaps SDKなどの製品をアプリに組み込むことで、企業は長期的な顧客ロイヤリティを獲得するサービスを提供することができます。
気象業界におけるマッピングソリューション
気象予報士が、複雑な気象データの可視化・分析や気象パターンの追跡、正確な天気予報をするためのさまざまなツールや技術があり、以下の方法を駆使して現在と未来の気象を提供しています。
- 気象レーダー:さまざまな種類の降水を検知する機器。レーダーの画像を地図上に表示することで、気象の変化を知らせることができる。
- 衛星画像:気象システムにおいて将来の気象パターンを予測するために使用される。
- コンピュータモデル:レーダーや衛星などのデータを組み合わせて、大気の動きをシミュレーションし、暴風雨系の動きを予測するもの。
- 気象観測所:温度や湿度、風などを測定する機器があり、外界環境をより鮮明に把握することができる。
一方で、シームレスなマッピングを阻む課題もあります。
気象業界マッピングの課題とMapboxのソリューション
気象機関や企業には、主に画像表現、天候把握、ユーザーアクセシビリティの3つの課題があります。
多彩な画像表現
ユーザーが欲しいときに欲しい情報を提供できるような地図を作るには、多様性が重要です。また、地図においては、地図の種類、データ、プラットフォームを切り替えても、完璧に動作する必要があります。
なぜ、データを地図上で可視化することが難しいのでしょうか?
企業には、1枚の地図に表示しきれないほどのデータがあり、データの表示方法がバラバラで一貫性がないように感じられることがよくあります。例えば、温度マップからレーダーマップに切り替えると、ビジュアライゼーションが支離滅裂になることがあります。モバイルアプリでの体験は、Webベースの体験と比較して、見劣りすることになるかもしれません。マッピングの課題は、「多様性と一貫性」という2つの言葉に集約されます。
Mapboxのツールでビジュアライジング
Mapboxを使用すると、レーダー、衛星データ、気温などをMapboxベースマップに重ねて、データ主導のビジュアライゼーションを構築できます。さらに、3D Globe viewや3Dベースマップ上で気象を可視化することもできます。各マップはMapbox Studioを使用してカスタマイズ可能で、企業のブランドイメージを反映させながら、一貫したユーザー体験を提供するマップをデザインすることが可能です。
MapboxとAccuWeatherのコラボレーションでは、Maps SDKを使用して同社の開発サイクルを効率化し、驚くべきクロスプラットフォーム機能を実現しました。AccuWeatherはWeb、iOS、Android、AccuWeather Enterprise Solutionsなど、すべての主要プラットフォームにおいて、ユーザーにより一貫したブランド体験を提供するために、地図をリニューアルしました。
ユーザーの安全と天候把握
なぜ地図には正確な気象データが必要なのでしょうか?
天気は瞬時に変化します。ユーザーの安全を守るために、天気図はリアルタイムの変化を瞬時に反映させる必要があります。
天気予報のアプリやWebサイトで晴天を確認し、外に出てみると雨が降っていた、という経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。このケースは不便ではありますが、命に関わる悪天候となると、問題はより深刻になります。地図プラットフォームが迅速かつ一貫して更新されないと、吹雪、雷雨などの危険な状況にユーザーが巻き込まれる可能性があります。
Mapboxで天候を把握
Mapboxを使用することで、企業は大規模かつ多様なデータセットに基づく気象情報を迅速に配信し、天候把握の精度の向上によりユーザーの安全性を高めることができます。業界を先駆けるレンダリングエンジンとタイリングサービスパイプラインを使用し、大量のインポートデータをほぼリアルタイムで更新可能です。
MapboxはPlume Labsと協力し、ユーザーが大気汚染を回避できるようなサポートを行いました。Mapbox Tiling Serviceを使用して、Plumeの科学者は全世界の大気汚染データをリアルタイムで更新し、ユーザーが街を歩いたり、走ったり、サイクリングしたりする際に、大気汚染のホットスポットを避けることができるようにしました。大気汚染情報は、地図やリアルタイム大気汚染アラートで配信することができます。
ユーザーアクセシビリティとユーザー体験
業界で最も優れた気象データを持っていても、誰もそのプラットフォームを使わなければ、何の意味もありません。天気予報を扱うアプリは、ユーザーを拡大し、維持することに注力する必要があります。
なぜユーザーは天気予報アプリから離脱してしまうのか?
天気図というのは、時として当たり障りのない、退屈で、目立たないものになりがちです。また、クロスプラットフォームの機能、誰もが共有できるコンテンツ、関連するアラートなどがないため、エンゲージメントレベルが低くなってしまいます。ユーザーは、他業界と同じように、天気予報を提供するブランドを認知しているわけではありません。このため、天気予報アプリがユーザーを拡大するのは難しい課題です。
Mapboxを活用した気象ソリューション
Mapboxのツールを使用することで、企業は正確で魅力的な、一目でわかる天気予報や警報マップをデザインすることができます。これにより、企業はStravaやFishbrainのようなアウトドアコミュニティと同様に、ブランドを中心としたコミュニティを形成することができます。
また、インタラクティブ・マップから軽量のstatic maps(地図画像)を素早く作成し、SNS上で共有し、マップにリンクさせることで、ユーザーの興味を喚起し、好奇心を惹きつけることができます。
地図はMapbox Studioを使ってフルカスタマイズ可能です。美しく、高性能で、デザイナーが望むようなユニークなデザインを作ることができます。ユーザーを意識した通知、アラート、警告の発行も可能です。UXを高めるためには、適切な情報を提供することが重要なのです。
天気に左右されず、mapboxを活用しましょう
気象業界が気象情報をお客様に伝えるには、質の高い地図が最適です。Mapbox Tiling Service、Mapbox Studio、Mobile Maps SDKなどのトップクラスの製品とサービスにより、雨の日も晴れの日も、Mapboxがあなたをサポートします。
*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です。