ロジスティクス業務を効率的に行うためには、鮮明なマップと詳細なデータが必要です。12月10日夜、米国南部と中部を襲った前代未聞の竜巻発生後の災害対応では、Mapbox Logistics が大きな役割を果たします。
アーカンソー州からケンタッキー州にかけて、竜巻の進路は合わせて約420km、最大幅は約2kmと、その被害規模は想像を絶するものでした。このような災害が発生した場合、迅速なデータの収集が災害後の対応に大きな差をもたらします。
現場第一主義の災害後ロジスティクス
World Central Kitchen(WCK)の災害ロジスティクスの専門家は、迅速かつ効果的に対応する方法を熟知しています。竜巻が発生してから数時間のうちに、WCKの救援チームは状況を分析し、物資を集め、支援を必要とする被災者に食事を提供する方法を調整しました。
WCKが地元のシェフやフードトラック、支援を希望する近隣住民と食事の配給場所を確定すると、Mapbox GL JSでその場所をプロットしました。Maxarのオープンデータプログラムによって提供された災害後の画像を使用し、タイリングインフラで処理することで、配給場所のコンテクストを作成しました。
Mapboxボランティアのキャメロン・クルース氏とジョニー・ウォーカー氏がMapbox Studioを使って作成したこのインタラクティブマップで、WCKの対応場所や竜巻が通った地点をご覧ください。
リアルタイムの状況把握
災害発生前、発生時、発生後の人々の動きを詳細に把握する必要がある場合、Mapbox Movement Data は1時間ごとの移動状況を把握するのに役立ちます。
Mapboxは、竜巻の影響を受けた地域の移動データを分析しました。竜巻注意報が発令された地域では、避難所への移動が始まり、通常よりも多くの移動が確認されました。
パンデミック時のロックダウンの分析や冬の嵐の交通行動の現地調査と同様に、米国中央部のデータは現地の状況と高精度で一致しているため、移動状況の迅速な把握により重要なロジスティクスの決定を行うことができます。また、災害発生時に何が起こったかを分析するのにも利用できます。
12月10日夜、竜巻が猛威を奮った複数の州において、平常時に比べ25-40%の移動があったことが示されています。最も激しい移動は竜巻が通過した経路との相関関係が見て取れます。竜巻発生中は中西部のほとんどの地域で人々が避難所を求めていたことがわかります。このような人口の動きは、移動が劇的に減少したコロナ禍の一時退避令での状況とは非常に異なっていることがわかると思います。
ロジスティクスをサポート
商業用ロジスティクスに関する相談や災害対応サポートはお問い合わせください。竜巻被害の復興活動支援に興味のある方はWorld Central Kitchenもご覧ください。
*本記事は、Mapbox Inc. Blogの翻訳記事です。