9月18日に本番を迎えるツール・ド・東北は2019年以来、3年ぶりにリアル開催となります。各地から集まった1500人のライダーが疾走する一日を心待ちにする地元の方の思いとは。一般社団法人石巻圏観光推進機構の斉藤雄一郎さんは、「コロナ禍での開催ですが、この地域を快走いただくことで沈滞ムードを吹き飛ばしてほしいです」と願います。
サイクリストに一番やさしい街づくりが進行中
ツール・ド・東北のコースを形成する石巻市と女川町、そこに東松島市を加えた石巻圏は仙台平野に広がる耕地と世界三大漁場の一つで「金華山沖」を備え、農業や水産業が盛んな地域として知られます。そんな地域の多彩な資源を活用し、新たな観光圏形成を目指すのが同機構です。
斉藤さんは大会に向けて、「3年ぶりのリアル開催となり、初めて参加される方もいれば、久しぶりの方もいる。ぜひ復興の様子をご覧いただき、震災を乗り越えた人々とのふれあいや地産品を楽しんでいただければ」と話します。大会開催である石巻市では「アート」「音楽」「食」の総合芸術祭の「リボーンアート・フェスティバル」が開催中。3回目の今回は「利他と流動性」をテーマに様々なイベントが開かれています。
また同機構では行政と一体となり、「東北でサイクリストに一番やさしい街」を目指して様々な施策を行っています。サイクリスト向けのイベントやマップの作成、さらにはレンタサイクルの実施と多岐にわたり、斉藤さんも「この大会に限らず、またこちらを訪れてほしいですね」とアピールします。
大会は2013年に始まり、当初は仮設住宅が並ぶエリアをライダーは走行。その姿から地域の皆さんは元気をもらっていました。過去2年、新型コロナウイルス感染症の影響で実際の走行はなく、今年も対策を施しながらの開催となります。それだけに「活気を呼ぶことになれば」と期待します。
リアルタイムマップ東北応援企画を通じて「大会に来られなかった方にも、石巻エリアの様子を感じてもらえれば」と話した斉藤さん。「ライダーの皆さんには、ぜひ安全に楽しんでほしいですね」と無事に完走し終えることを願いました。